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POTENTIALこれからの開発に期待
港区のポテンシャルに迫る

大阪メトロが発表した弁天町駅のリニューアルデザイン。大型デジタルサイネージで照明や映像による演出を行い、アートを体感できる空間に駅を昇華させる(大阪メトロ提供)

弁天町駅を〝港区の顔〟に
2025年大阪・関西万博の開催決定により、ベイエリアへの注目が高まっている。ベイエリアの玄関口・大阪市港区はこの好機を逃すまいと「港区エリア別活性化プラン」を策定し、街のにぎわい・魅力の創出に取り組み始めた。これからどのように変わろうとしているのか、大阪市港区役所の細江太郎公民地域連携担当課長にインタビューした。(取材・文:大山勝男、森陽一)
― 港区の成り立ちについて教えてください。
日本屈指の近代港・大阪港を擁する「海の玄関口」として明治時代から発展してきました。大正時代には宅地開発が進み、港区発足時(大正14年)には人口が約28万人、現在と同じ区域となった昭和18年でも約26万人と、実は大阪市で最も多い人口を誇っていました。公営の路面電車路線が日本で初めて通ったのも港区なんですよ。しかしながら太平洋戦争で大阪港が攻撃の標的となり、区は一面焼け野原となってしまいました。
― 戦後には大規模な土地区画整理事業が行われたと聞いています。
「大阪の復興は港から」をスローガンに、世界でも類を見ない大規模な復興土地区画整理事業が進められました。高潮対策で港区の9割にわたって盛土による2㍍のかさ上げが行われ、道路や公園などの都市基盤が整った良好な市街地が形成されました。
  • 港区役所提供盛土後の路面高に合わせた下水道マンホール(市立運動場現八幡屋公園付近、昭和32年)
  • 港区役所提供盛土の横を通る、軌道かさ上げ前の市電(港晴付近、昭和32年)
― 現在の「住む街」としてのアピールポイントは。
「弁天町」駅を中心にJR大阪環状線、大阪メトロ中央線が走り、都心部へのアクセスが魅力の一つです。「弁天町」駅からだと「大阪」駅や「本町」駅まで10分もかからないんですよね。「意外に近いやん」とよく言われます(笑)。高速道路のインターもあり、どこへ行くにも便利な街ですよ。
それと、住民の皆さんが本当に地域を愛していらっしゃる。区内には11の地域活動協議会がありますが、それぞれの地域の特性を生かした活動をされています。人情味があり、新しく引っ越して来られた方も自然と受け入れてくださる温かい風土は港区ならではですね。
― 昨年4月には「港区エリア別活性化プラン」を策定されました。この目的は。
2025年大阪・関西万博の開催決定により、ベイエリアへの注目が高まっています。港区が一通過点にならないように、ベイエリアの中心地として存在感を出していかないといけません。「港区っていいとこやなあ」「住んでみたいなあ」と思ってもらえるように魅力を発信していきます。その方向性を示すために本プランを策定しました。
東部(弁天町駅周辺)エリア、中部(朝潮橋駅周辺)エリア、西部(大阪港駅周辺)エリアの大きく3つに分け、各エリアの特色を生かしつつ、港区全体で持続可能なまちづくりを推進していきます。

磯路中央公園

― 各エリアの方針を教えてください。
東部エリアは都心とベイエリアをつなぐ交通結節点としての立地を最大限に生かした都市機能の強化とにぎわい・魅力を創出します。中部エリアは八幡屋公園を中心とした自然豊かな環境で子育て世代を呼び込み、人口増加につながるまちづくりを推進します。西部エリアは新しい産業や新しいチャンレンジをする人を応援したい。先日話題になった「空飛ぶ車」の実証実験も大阪港で行われました。

空飛ぶ車のコックピットに乗り込む吉村知事

― 中でも玄関口である弁天町エリアの発展は重要ですね。
単なる乗り換え駅ではなく、都心エリアから人を呼び込み、魅力を高め、名実ともに「港区の顔」になるように発展させていきたいですね。駅前には、令和元年9月に大阪みなと中央病院が新築移転しました。そして令和5年度には土地区画整理記念事業として「(仮称)区画整理記念・交流会館」がオープン予定です。現在の区民センター、老人福祉センター、子ども・子育てプラザ、図書館を集約し、複合化・多機能化した新たな交流拠点が誕生します。

大阪みなと中央病院に隣接して令和5年度にオープン予定の「(仮称)区画整理記念・交流会館」のイメージパース。大阪メトロ「弁天町」駅ともデッキでつながる

― 市岡商業高校跡地、交通科学博物館跡地は今後どのような開発を。
市岡商業高校跡地は駅前の第一種住居地域で約2㌶もの広大な土地。大阪市としては、売却していく方針ですが、区民からは若い世代が住みやすい保育機能の併設や、弁天エリアは緑地やまとまった広場空間が少ないため、子どもたちが安心して遊べたり、休日はイベントなども開催できるような広場があればうれしいといった声をいただいています。市内でもこれだけの規模の土地は貴重であり、区民に喜ばれ、大阪の成長にも貢献する民間開発を誘導していきたいですね。
 交通科学博物館跡地はJR西日本の所有地で、現在は暫定的に「べんてんひろば」としてテニスやボルダリングを楽しめるスポーツ施設、フリマなどのイベント会場として活用されています。
― 万博が港区にもたらす効果について。
万博自体は半年間の期間限定ですが、それまでの取り組みが大切だと考えています。特に若い方たちの住まいに選んでもらえるような流れを作っていきたい。公園も広い、海などの自然環境も豊か、寄ってみたい店もある。条件的には阪神間の人気の街と一緒なんですよ(笑)。
 また、万博では数々の新技術が発表されるかと思いますが、港区がいち早く実践し、万博の成果をフィードバックしていきたいですね。

「万博をきっかけに港区の魅力を発信したい」と語る大阪市港区役所の細江公民地域連携担当課長

大阪ベイタワーに新店続々オープン!

2階アトリウムでは、随時イベントも開催。月1回開催の「POP BAY」は地元港区や大阪市内の飲食店などが多数出店。“まちのフードコート”としてこだわりの味を気軽に楽しめる

 大型複合商業施設「大阪ベイタワー」が元気だ。同タワーは、大阪キタ・ミナミエリアに次ぐ、新たな「ニシ」=ベイエリアのランドマークとなるべく、2018年「アートホテル」、19年「空庭温泉」の開業と、弁天町エリアの再開発を推し進めてきた。昨年には「ロープライスのユートピア(理想郷)」を提唱する大型食品スーパー・ロピアが出店。ニトリのインテリア雑貨専門店「デコホーム」など計4店舗が先行オープンした。
 今年4月には再開発の集大成となる、大規模リニューアルを実施。新規・改装合わせて8店舗が順次オープンした。西日本初出店となる「ogawa GRAND lodge」、関西初出店の「湘南パンケーキ」、アメリカ生まれ沖縄育ちのアイスクリーム専門店「ブルーシール」など、個性的な店舗も多い。
 同タワーの近藤啓太館長は「ホテル・温浴施設での広域からの集客に加えて、日常使いしていただける魅力的なお店がラインナップできた。弁天町は交通の便もよく、人を呼び込めるポテンシャルがまだまだある。老若男女が集うスポットとしてこれからも盛り上げていきたい」とアピールしている。(礒見愛香)

  • 関西初の「湘南パンケーキ」では香り豊かな湘南小麦を
    使用したふわとろパンケーキが堪能できる
  • 大阪市初出店「WAY書店」の中に老舗喫茶チェーン「good siphon coffee」が
    併設。本を読みながらコーヒーが飲めるブックカフェとしても利用できる

※週刊大阪日日新聞4月23日号掲載